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猫の心不全

猫の心不全の要点

発生平均年齢 5~7歳
特徴 咳が出ることはほとんどない
前ぶれもなく突然死
発見 聴診では発見が難しい
飼い主さんも気が付かないケースが多い
リスク 潜在的に心不全を持っている(症状が出ていない)猫ちゃんが13%
これは人間の0.2%に対し、65倍もリスクが高い

特徴

猫の心不全

猫の心不全は犬の心不全のように咳がみられることがほとんどありません。
心不全の進行の仕方や、進行に伴ってでてくる病気も犬とは全然違うのです。

犬の心不全では病気が進行してくると気管の圧迫により咳が多くみられるようになり、飼い主さんも普通、簡単に気づいてあげられます。

しかし、猫の心不全では咳が出ることはほとんどなく、動脈血栓塞栓症という、たとえるなら脳梗塞のような血管のつまりが突然発生して後ろ足が動かなくなり数日で死にいたってしまうことがあります。
また犬のフィラリア予防は知っている方が多いですが、猫にもフィラリア症はあります。
やはりこの猫のフィラリア症でも毎年、全国で突然死が報告されています。

猫の心不全の最も怖いのは、元気だと思っていた子がなんの前ぶれもなく突然死してしまうことがあるということです。
しかも猫の心不全は発生の平均年齢が5~7歳とすごく若いのです。

普通の日本猫であるトラ猫ちゃんやキジ猫ちゃん、三毛猫ちゃんなどの雑種のネコちゃんでも発生します。

特に猫の心不全で気を付けてあげなければいけない品種はメインクーン、アビシニアン、アメショー、ペルシャなどでリスクが高いと知られています。

ちなみに日本で多いチンチラやヒマラヤンはペルシャ猫の一種です。

問題点

猫の心不全

猫の心不全はとにかく飼い主さんが、自分のネコちゃんが病気になっていることに全く気付かないことが多いのです。

しかも動物病院にいって獣医師がしっかりと聴診をしても異常に気づけないことも多いのです。
犬の心不全では簡単に見つけることができる心雑音が、猫の心不全ではなんとわずか43%でしか認められないのです。
だから猫の心不全では心音が正常であっても、心不全を否定することができないのです。

じゃあ、どうしたら病気がわかるの?

猫の心不全

猫の心不全は57%が肥大型心筋症、21%を拘束型心筋症が占めています。
ですので、この2つで猫の心不全のおよそ80%を占めていることになります。
この2つの心不全は病態がよく似ていて、レントゲンでは心房というところが拡張しているのが確認されます。

もっと初期では超音波検査をしないとわかりません。
超音波検査では肥厚した心臓や収縮力に異常を起こしていることを確認することができます。

また、スモークエコーといわれる所見や心房内の血栓を確認することで、猫の心不全でもっとも怖くまた頻度の高い、腸骨動脈塞栓症の前兆を把握することができ、予防、治療をすることができるのです。

どんな治療をするの?大変なのでは・・・

猫の心不全

初期では普通、一日一回の血管拡張剤の投薬でコントロールします。
また、動脈血栓塞栓症のリスクの高い子には、血栓の発生を予防するお薬を週に2回程度投薬します。

また、心不全が確認はされたけどまだ治療しなくてもいい段階の子では3ヶ月から半年に一度程度の定期検査のみで経過観察を行うこともよくあります。

特に5歳以上のネコちゃんは一度、健康診断的に検査に連れてきてあげるといいですね。