皮膚病について|名古屋市緑区の動物病院なら犬猫専門のパール犬猫病院へ。下痢・皮膚病・予防接種(狂犬病・フィラリア・ダニノミ)から、検査・手術も対応しています。土日・祝日も診療しますのでお気軽にご来院下さい。

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皮膚病について

皮膚病について

皮膚病は動物病院の来院理由のおよそ30%を占めています。
皮膚病と一言で言っても、その疾患の種類は400以上が報告されており、普段よく診る代表的な皮膚疾患だけでも軽く100種類以上の疾患が見られます。数回の投薬や処置で完治するものは問題ではないですが、中には難治性のものも多くあります。
代表的なものとしてシーズーの脂漏性皮膚炎、フレンチやボストンの感染性皮膚炎、柴犬のアトピー性皮膚炎などがあります。
これらの皮膚病は完治するのは難しくある程度の継続的なケアや治療が必要となるものが多いです。またこれらの皮膚病は様々な原因が重なって相乗的にひどい症状がでていることがよくあります。
ひどい状態でお困りの方はご相談ください。

アトピー性皮膚炎の減感作療法

 皮膚病の中でもアトピー性皮膚炎は根治、コントロールが難しくステロイド剤をある程度使用しないと酷いかゆみが治まらないケースが非常に多い疾患で、治療していてもうまくいかず悩まれている方も多いと思います。ステロイド剤は劇的な効果を得られますが長期使用により糖尿病、消化器疾患、肝炎、医原性クッシング、感染症などの副作用が必ず発現します。
 減感作療法とはアレルゲン(アトピーの原因となる物質)をほんのわずか注射して体内に入れ、少しずつ投与量を増やしていくことで、アレルゲンに対する過剰な反応を減らしていくという治療法で、現状では唯一アトピーを根治し得る治療法とされています。
 また根治はしないまでもステロイド剤を大幅に減らせる可能性があります。
 アトピーがうまくコントロールできていない、今の治療の効果に満足できていないなどお悩みの方は一度、ご相談ください。

減感作療法の治療の流れ

 まず血液検査(7560円)によりハウスダストマイト(屋内に生息するダニ)に対するIgE抗体を検査し、過敏反応を起こしているかどうか検査します。陰性だった場合は減感作療法の効果が期待できないので従来の治療になります。
 陽性だった場合は1週間に1回の注射(7020円)を計6回行います。これは日本で唯一、動物医薬品として承認されている減感作療法で、高い安全性と有効性が確認されています。

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皮膚病治療について

皮膚病治療の流れ

まず問診、視診をもとに皮膚の状態を経験的に判断し必要な検査、処置を提示します。
「すでに他院にて治療を行い十分な効果が得られていない」、「最初からできる検査はしてしまいたい」などの場合はお申し付けください。

皮膚病の病態、各種検査の意味やコスト、治療の説明には非常に時間がかかります。診察状況にもよりますが、初診時は簡単な説明と薬の処方を中心に行います。皮膚病について説明をした冊子をお渡ししますので、一読していただき、各検査や治療について少し理解していただいた上で再診時に今後の検査、治療方針をご相談いたします。

スキンケアシャンプー

皮膚の状態を視診、問診、毛検査、皮膚直接鏡検査などから判断して複数の薬用シャンプーや薬用コンディショナー、保湿剤などを用いてシャンプーを行います。1時間以上かかりますので一度お預かりして処置をいたします。
スキンケアシャンプーは一度行えば終わりではなくて、何度も繰り返し行う必要があります。その頻度は皮膚の状態を診ながら決めていきます。

食事療法

皮膚病に対する処方食には食物アレルギーの原因となるアレルゲンを避けるという目的と必須脂肪酸や亜鉛、ビタミンEなどを添加することによりアレルギーの症状が発現する閾値(限界点)を高くし、皮膚を丈夫にするというサプリメント的な作用もあります。効果が出てくるのに2週間から2ヶ月ぐらいかかります。

薬物療法

皮膚病で主に使用される薬剤は特にステロイド剤が主役になりますが、他剤を併用、スキンケアシャンプーや食事療法を取り入れることにより、いかに少ないステロイド剤の使用で皮膚病を長期間、良い状態でコントロールするかが難治性のアレルギーでは重要になります。

ステロイド剤

強力な抗炎症作用があり、特にアレルギーやアトピーの強い痒みや発赤に劇的な効果をもたらします。しかし長期間投与すると胃腸炎をはじめ肝炎や腎炎、ひどい場合には全身性の感染症や医原性クッシングなどを起こすことがあります。必ず獣医師の指示に従って投薬、休薬を行ってください。

免疫抑制剤

ステロイド剤に匹敵する効果が得られる場合があり、長期連用してもほとんど副作用の心配がありません。しかし剤型から投薬が難しい、コストが高い、効果が得られないワンちゃんも多い、効果の判定に1ヶ月ほどかかるなどの問題点もあります。

抗ヒスタミン剤

副作用はほとんどないですが、ワンちゃんでは人間のような高い効果が得られない場合が多いです。軽度な皮膚病の場合は単独でも効果が得られる場合がありますが、効果が弱い場合でもステロイド剤の減量に役立つことがあります。

各種サプリメント

副作用がなく体質改善、皮膚を丈夫にするのに役立ちます。即効性はなく効果が出てくるのに2週間から2ヶ月ぐらいかかります。

皮膚病治療の主な検査

毛検査 毛構造、毛包性感染症の評価
直接鏡検査 表皮上の細菌や真菌の観察
皮膚搔爬検査 皮膚に潜り込む疥癬やニキビダニの観察
皮膚糸状菌培養検査 皮膚糸状菌の有無の評価
アレルギーテスト(92項目) 食物やハウスダスト、花粉などに対するIgE抗体価
アレルギーテスト(40項目)

上記と同様、IgE抗体価の評価

アレルギー強度検査 現症状がアレルギーによるものかどうかの評価
血液スクリーニングテスト 一般全身状態の評価
内分泌スクリーニングテスト 甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症の評価

凍結療法について

凍結療法とは患部組織を液化亜酸化窒素ガスで凍結して細胞を破壊させ、乳頭腫や線維腫などのイボを脱落させる方法です。凍結照射後に浮腫が起き4日間ほど続き7~14日で縮小・脱落が認められます。小さなイボでは一回の処置で完全になくなりますが、大きいものでは3~4回の処置が必要な場合もあります。

凍結療法のメリット

麻酔をしなくてもよい、短時間の処置で済む、痛みがほとんどなく安全、イボは通常多発するため手術による除去の場合、あちこちにメスをいれなくてはならないが、その必要がないなど。特に鼻梁部(鼻筋)に乳頭腫はよくでき目立ち気になりますが、手術まで大掛かりなことはしたくない場合なども非常に有効です。

凍結療法のデメリット

対象となる腫瘍が限られている、腫瘍があった部分に毛がはえない、あまり大きいものでは効果が得られない場合があるなどです。目安として100m㎡(5×5×4)ぐらいまでの大きさであれば消失する可能性が高いです。

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